耐震基準適合証明の発行依頼

戸塚区柏尾町の戸建て瑕疵保険

戸塚区柏尾町の戸建ては以前からの顧客の、戸塚区に事業所を構える大手の不動産仲介会社の営業担当の方からのご依頼でした。今回の物件も住宅ローン減税を使用したいけれど20年超の木造戸建てのため、住宅ローン減税・登記費用減税の税制優遇を受けるために「耐震基準適合証明書」を発行して欲しいとの依頼でした。

このような案件の依頼を受けた場合、まずクランツ事務所が行うことは耐震基準適合証明書が発行できる物件であるか否かの判断です。 戸建ての「耐震基準適合証明書」発行には、一般診断法による耐震診断結果が数値をクリアーする必要が有ります。実際のところ戸建ての場合ではおおよそ8割程度で数値をクリアーできません。

一般診断法による耐震診断はコストと時間が掛かります。 耐震診断の結果がNGの場合では売買が成立しないことも多いのです。なぜなら購入を検討している方は住宅ローン減税を購入資金計画に組み込んでいる方が多いからです。NGで購入断念となった場合の費用負担は難しいのです。

上記の理由から、正式に耐震診断に取り組む前に販売図面を元に結果の予想を行います。この段階でほとんどの場合では難しいと判断されます。ここでいけそうだと判断して実際の耐震診断に移行するのは2割程度です。他の8割は難しいと判断されます。戸塚区柏尾町の戸建ても難しいと判断しました。

クランツ事務所では、対象物件が適合証明書発行は不可であることをお伝えします。同時にその代替案としての方法の「既存住宅瑕疵保険」の付保証明書をおススメします。今回もコチラの可能性をおススメしました。

既存住宅売買瑕疵保険の審査

戸塚区柏尾町の戸建て瑕疵保険

「既存住宅売買瑕疵保険」に加入すると、耐震基準適合証明書と同様の住宅ローン減税や登記費用減税を受けることが可能になります。ただこの保険も無条件に入れるわけでは有りません。 がん保険に入るには、今現在が癌になっていないことを証明するために、医師による診断書が必要です。 「既存住宅売買瑕疵保険」も同様に保険の対象となるような問題が無いかどうかの検査を行います。

保険の対象は、漏水と構造の瑕疵です。漏水と構造に問題が無いことを現地調査によって確認します。具体的には、雨漏りのある住宅は保険に入れません。また構造上の欠陥が認められる場合でも不適合になります。

現地調査は建物の外部から実施しました。 建物は築30年が経過していますが、1年前に外装の全面リニューアルを終えた小奇麗な住宅でした。屋根と外壁の塗り替えとそれに伴う防水上のシールも打ち替えてあることが確認できました。これらは防水上の確認事項です。

外部の構造的な確認として基礎の健全性の確認があります。基礎の立ち上がりコンクリートに規定以上のひび割れがあってはなりません。幸にこの住宅は基礎には構造クラックは見当たりません。この年代の住宅の基礎は床下換気口が設けられていて、基礎の支持地盤の締め固めが不十分な場合には換気口周りに構造的なクラック(ひび割れ)が発生することはよくあることですが、この住宅はそのような症状は無く、健全性を確認できました。

戸塚区柏尾町の戸建て瑕疵保険

建物内部でも漏水の有無の確認と床や壁のゆがみや倒れの確認が主なチェック項目です。漏水確認のためには床下点検口から床下の確認を、天井点検口からは屋根の内部への漏水の確認をします。その他、外壁に面する壁と全ての天井を目視して漏水跡の無いことを確認します。

構造的な確認は、主要な部屋の床と壁・柱の傾きの計測を行います。許容範囲は6/1000です。 そのいずれでも規定値以内であることが確認でき、漏水の形跡も無いことから現地調査は合格としましたs。

既存住宅売買瑕疵保険には4枚の付保証明書が発行されました。 使途は、①登記費用減税 ②住宅ローン減税 ですが、他の二枚も任意に使用可能です。例えば③購入資金贈与減税 ④財形貯蓄減税等です。

ともあれこの住宅も無事に当初の税制優遇を得ることが出来ました。