サングレイス鎌倉笛田

今回の物件は鎌倉の西に位置する笛田のサングレイス鎌倉笛田です。クランツ事務所は横浜市金沢区に所在しますが、横浜の南端に位置しているために比較的鎌倉は近い印象です。とはいっても車で一時間ほどの行程は必要です。

本日は他にも2件の審査を控えていて、このサングレイス笛田を最初の皮切りに予定しました。事務所を7時に出発し子一時間掛けて現地到着です。インスペクションの現地調査は立会いがある場合と無い場合の半々です。今回は立会い無のキーボックス対応となりました。キーボックス対応とは、あらかじめ指定した場所にキーボックスを設置し、その中に住宅のキーを保管して関係者がキーボックスを解錠して作業をすることを言います。

その予め決められたキーボックスのありかに今回は設置されていませんでした。いくらキーボックスを探しても見つかりません。キーボックス対応をする依頼人は再販の仲介会社様がほとんどですから何かあったら担当者に直接に連絡を取ります。今回も急遽に依頼会社の担当者に連絡を取るもまだ早朝のために通じません。指定の場所をくまなく探したあと、他の可能性の有りそうな場所でもキーボックスは発見できませんでした。しかたなくこの案件は退散することしました。

しかたなく午前中の他の業務をこなすために場所を移動しました。他の業務とは旧耐震マンションの為の「耐震基準適合証明書」を審査するために構造図の閲覧です。ようするに構造図を保管している事業所に出向いて設計図をデジカメに撮影することです。この業務はあらかじめアポを取っていたこともあり、スムーズに業務を遂行することが出来ました。

時間は通常時間帯になったので改めてサングレイスのインスペクション依頼人に連絡を取ってみるとキーボックスが無い理由が判明しました。なんと指定の位置からまったく違う位置に移動していたとのこと!これではいくら探してもあるはずが有りません。ようするに間違った情報を当方に発信していたことになります。先方は平謝りに陳謝し、物件の引渡しまでにはまだ日数があるので、改めて実施して欲しいとの懇願をされました。

本来なら先方の不手際による再検査はそれ相当の再検査の料金がかかるのですが、ここはクランツ事務所にインスペクションを発注してくれた先方のことを思い、午後からのスケジュールを強引に調整して実施することにしました。なんともきつい一日では有りました。

2回目の現地調査は特に問題はありません。

サングレイス鎌倉笛田

とにかく二回目の現地調査です。
所在地はマンション名の通り鎌倉市の笛田三丁目にあります。交通機関は湘南モノレールで最寄り駅は湘南深沢駅で徒歩で10分程度の距離にあります。湘南モノレールはJR大船駅と江ノ島を結ぶハンガータイプの珍しいモノレールです。ローカル線とは言え徒歩圏に公共交通機関があるのは嬉しいことです。

サングレイス鎌倉笛田は2002年10月に竣工したマンションで、東向きに住戸が配置され総戸数は63戸で、間取りは70.33㎡~87.16㎡の3LDKタイプ~4LDKタイプとファミリー向けのプランニングです。外観は8階建てのタイル貼りで、エントランスにはオートロック、宅配ロッカーが設置され、住戸にはTVモニター付きインターホン、CATV、インターネット回線などが設置されています。

現地調査は外壁等の外部の確認からはじめます。ブラウン系の色調のタイルは構造クラックやエフロレッセンスも認められず長期修繕計画に基づいたメンテナンスが適切に行われていました。オートロックを解錠して内部に入ります。今回の対象住居は1階の東端部に位置していますのでエレベーターは使用しません。北側の雁行した開放廊下を移動します。廊下の床にはノンスリップ系の長尺シートが張られてとてもきれいな感じでした。共用部には特に問題はありません。

玄関ドアから室内に入ります。この住宅もフルリノベーションをしていて、内部だけを見れば新築マンションと見まごうばかりです。古い室内を解体撤去して新たに間仕切りから作り直していました。当然水周りの最新型が設置されています。各部屋の全てにおいて不適切な箇所は見当たりません。バルコニー外部は既存マンションの様相を呈していますが、維持状態は問題は無く、全てにおいて適合性を確認することが出来ました。